テクノエフアンドシー様のカイゼン事例インタビューを公開しました

InQrossカイゼン事例インタビュー①フォークリフトの稼働率調査

株式会社ムセンコネクトのInQrossサポートチームです。

InQross LITEを実際にご活用いただいているテクノエフアンドシー株式会社 改善推進室のみなさまにインタビューを行い、InQross導入の経緯や活用方法、ご感想などを伺いました。カイゼン方法の一例として参考にしてください。

目次

【Before】現場でのお困りごとや改善したかったことを教えてください

弊社役員から「T工場のフォークリフトの稼働状況を調べてほしい」との指示がありました。稼働率を把握してフォークリフトの台数削減が可能かどうかを検討するためです。従来は3台で作業していましたが、それを3台から2台、2台から1台へ減らしたいと考えていました。

わたしたち改善推進室のメンバーが稼働率調査を行う上で、大きく二つの課題がありました。一つは「水すまし作業者の作業状況を把握するためには監視者が一日つきっきりで対応する必要がある」ということ。二つ目は「フォークリフトは移動スピードが速く、しかも範囲も広いため人が目視で監視するのは大変」ということでした。

フォークリフトが作業するエリアは赤枠部分。広さは約70m×20m程度

その改善にInQrossが役立ちそうだと思った理由を教えてください

InQrossは動きのある人や物の「動線」「位置」「動作状態」が確認できます。「ヒトタグ」をフォークリフトに取り付ければ、人が監視していなくてもフォークリフトの動作データが自動的に取得できますので、物流関係や水すまし作業者の現状把握に利用できそうだと思いました。

最終的にはInQrossの価格と商品内容が見合うと判断し、InQross導入を決めました。

InQrossをどのように使ってどのようなことがわかったのか教えてください

フォークリフト3台(A, B, C)にInQrossのヒトタグを取り付けて、「エリア判定」を使ってデータを取得してみました。結果、フォークリフト3台の稼働状態、滞在位置のデータが取得できました。

また、従来の目視による方法だと3人の監視者が必要になるところを、1人で現状把握できるようになりました。

InQrossの設置方法や工夫したことなどがあれば教えてください

区画(分析エリア)の四隅に「ロケタグ」を置いて「エリア判定」を使用しました。エリアの広さは約70m×20m程度でしたが、しっかりデータが取れました。

ヒトタグは電波干渉を考慮して、フォークリフトのフロントガラスに設置しました。

フォークリフトが作業するエリアを9区画(9ゾーン)に分類してInQrossに登録
区画の四隅にロケタグを置いてエリア判定を使用

データ取得期間を教えてください

特命であったため急遽3日間で対応しました。準備に2日間、データ取得は1日のみです。1日でも有益なデータが取れました。

InQrossの分析ツールは何を使用しましたか?分析した結果、何がわかりましたか?

アクティビティチャートの動作割合」を使って、フォークリフトが動いていない、つまり「停止中」であれば「モノを運んでいない」とみなしました。結果、フォークリフトCの稼働率が低いことがわかりました。

「アクティビティチャート-1日の合計-動作割合」からフォークリフトの稼働状況を確認
停止中(青)の割合が多く、フォークリフトCの稼働率が低いことがわかった
フォークリフトCの「アクティビティチャート-1時間ごと-動作割合」を見ても稼働率が低いことがわかる

フォークリフト複数台が同時に稼働している状況があるか確認するため、「動作分類付き測位ガントチャート」を使いました。もしフォークリフト複数台が同時に動いていた場合は削減が難しいと考えていましたが、フォークリフトCが稼働しているときにAとBはほとんど稼働していないことがわかりました。

「動作分類付き測位ガントチャート」を使ってフォークリフト3台の同時稼働について比較
結果、フォークリフトCの稼働中にAとBは稼働していないことがわかった

なお、データの細かな部分については自動出力されたCSVファイルを使って分析を行っています。

【After】InQrossでの「見える化」を踏まえてどのような改善を実施したのか教えてください

フォークリフトを3台から2台に減らすことができました。また、将来さらに1台に減らせるように、残った2台のうち1台に作業を集中させるような工夫もできました。

フォークリフト稼働時間休憩時間を考慮した稼働率
A21.6%×590分=127.44分127.44分/505分=25.24%
B25.7%×590分=151.63分151.63分/505分=30.03%
C7.9%×590分=46.61分46.61分/505分=9.23%

A+B+C=25.24%+30.03%+9.23%=64.5%
フォークリフトの稼働時間と稼働率を算出した結果、稼働時間と稼働率が一番低いフォークリフトCを削減できた

当初のお困りごとは改善できましたか?

フォークリフト1台のリース解約で月額5〜6万円(年間60〜70万円)の経費削減ができました。今後他の工場でも展開して取り組む予定です。

InQrossはお困りごとの改善に役立ちましたか?100点満点で評価してください

改善に役立ちました。100点満点と言いたいところですが、85点です。事前にヒトタグとロケタグの設置設計をするのですが、現場での合わせ込みが大変でした。1人では難しくて2人でやらないといけない場面がありました。

最後にInQrossをご利用いただく上で困ったことがあれば教えてください

設置や設定で困ったこと

前述したように、設置時の現場合わせで1人では作業できないことがありました。2人で確認しながらだと手間がかかるので、1人でも作業できるようにスマホのアプリ画面などで確認できると便利だと思います。

運用で困ったこと

ロケタグの電池交換時に電池ケース(筐体)を破損させてしまいました。壊れにくい構造にしてもらえるとありがたいです。

その他

アプリの図面登録時に現状はPNGファイルしか利用できませんが、PDFやJPEGファイルも利用できると良いと思いました。

テクノエフアンドシー株式会社 改善推進室のみなさま、インタビューにご協力いただき誠にありがとうございました。
InQrossご利用時のお困りごとやご要望は今後の商品開発に役立てさせていただきます。

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